最新の記事
カテゴリ
初めて読まれる方へ 『Project究極のランドナー』 『東かがわ市右往左往』 『足の向くまま同行二輪』 『同行二輪特別編・TOMへの道』 『ランドナーレストア入門』 『サンツアーよ、永遠に』 『P.究極のスポルティーフ』 『書斎にて』 『阿讃の峠と温泉と』 四国讃岐の片隅ミーティング 小説『幻の峠』 『スポルティーフで行こう!』 『讃岐旧街道を走る』 『阿波五街道を走る』 シューペル・ランドヌールへの道 以前の記事
最新のコメント
最新のトラックバック
検索
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2019年 01月 01日
新年あけましておめでとうございます。
本年も拙ブログをよろしくお願いします。 なのですが なのですが・・・・ 昨秋からこちら、酷いスランプに陥っています。 長文が書けない・・・。 仕事が尋常じゃないほど忙しすぎたこともあり、 更新が滞っておりましたが ダメだ、このままじゃあ。 再起を図ろうと、先日よりもがいております。 気長に、そして温かく見守って頂けましたら幸甚です。 正月早々、スイマセン! ジェームス吉田 #
by james_y1964
| 2019-01-01 05:51
|
Comments(3)
2018年 08月 14日
『あああああ、もう限界じゃあ!』 『ご主人さま、お気を確かに!』 暑さで気がふれた訳ではない。殺人的猛暑の中、仕事は最繁忙期真っ最中。ストレスが最高潮に達しているのである。仲間は盆休みを取って信州キャンプに出かけたり、あるいは信州サイクリングを満喫したり、はたまた信州ツーリングに出かけているというのに・・・。 『ご主人さま、信州ばかりリフレインしているのですが・・・それほど行かれたいのですね。』 『そりゃウララ、やっぱり夏と言えばサイクリングの聖地、信州しかないだろう。ああ、私も行きたい!しかし時間が無い!何より軍資金が無い!』 『心中、お察し申し上げます。けれどご主人さま、行ける範囲で楽しいところは本当に無いのでしょうか。』
ウララの一言で、私は一瞬冷静さを取り戻した。 『・・・まてよ?信州には及ばないが、どこか身近な場所を見落としているような・・・』 『それはいったい・・・』 『つまりだな、私が求めているのは非日常なのだ。自転車に乗って、キャンプができれば、現状では申し分ない。』 『近いところで非日常・・・ご主人さま、瀬戸内海の島々ではどうでしょうか?!』 『それだ!しかし小豆島や淡路島なら何度も行ったからなあ・・・じゃあ、それ以外の離島はどうだ?』 『それです、ご主人さま!きっと素敵なサイクリングになりますよ!』 『うむ、これは調べてみる価値はありそうだ。ウララ、今日中に出発するから心の準備!』 『いつでもOKです!ただ、前輪がパンクしたままになってます!』 『なんだって~っ?!!』
大急ぎでパンク修理をする私に、ウキウキしながら訪ねるウララ。 『ご主人さま、結局どちらに行かれることに・・・?』 『ふふふ。瀬戸内海に浮かぶ島、女木(めぎ)島と男木(おぎ)島を制覇するのだ。キャンプを挟んで二日間で両島の見どころをコンプリートするのじゃあ!』 『雌雄の名を冠する二つの島を巡る旅・・・なんだかとっても素敵です!けれど、私はあまりよく知らない島なのですが・・・』 ![]() ウララがピンとこないのも無理はない。どちらも小豆島や淡路島などのメジャーな観光地と肩を並べるわけもない小島で、県外の観光客の訪問が増えたのはおそらく2010年から開催された『瀬戸内国際芸術祭』からだろう。それ以前は香川県周辺在住の地元民にしかその存在を知られていなかったのではないか。勿論、、私自身『瀬戸内海に浮かぶ中くらいの島』といった認識しかなかったのだ。 『今回、短時間ではあるが調べてみたのだが、これがなかなか味わい深そうな気がする。』 『ひょっとして、またまたマニアックな世界が広がっているとか?』 『まあな。しかしゆっくり下調べをする余裕はない。乗船前に観光案内所でパンフレット貰ってきて、船内で予習するとしよう。どちらの島にも無料のキャンプ場があることだけは確認している。ともかく船着き場に急ごう。』
![]()
8月12日(日)。私達は高松港から小さなフェリー『めおん2』に乗り込んだ。出航は正午。高松港桟橋から女木島、男木島の順に往復する便で、盆休みだけあって相当な組み具合である。
もっと早く出発したかったのだが、パンク修理に想定外の時間を食ってしまった。幸いフェリーの便数はそこそこあるので、現地で融通が利くだろう。私が立てた大雑把な計画は以下の通り。
≪一日目≫ 《男木島サイクリング・キャンプ場泊》 ≪二日目≫ 《女木島サイクリング》 女木島夕刻発~高松港着(帰路へ)
フェリーは高松港~女木島~男木島のルートを往復するのが基本航路で、乗ろうと思えば11:10発の便に間に合ったのだが、あいにくその便は女木島止まり。出発が遅れた上、女木島より男木島の方が小さくて地味らしい、という事情もあったので、『一日目午後半日を男木島、二日目をゆっくり女木島』という方針で上記プランとなった次第。 『ウララ、もうすぐ到着だ。まずは男木島を隅から隅まで走ろうではないか!』 私は上陸前から気合が入りまくっていた。なにせ今回のテーマは『男木女木両島を走り尽くし、地元グルメを満喫して島の夜に抱かれて眠る』という壮大なものなのだから。 『私も楽しみです!ただ、ちょっとだけ・・・』 『ん?ちょっとだけ・・・何だ?』 『あ、いえ、何でもないです。』 私の愛車たちは、妙に感が冴えることがある。彼女がうっすらと感じた不安は、この後見事に的中するのだが、浮かれた私は最も基本中の基本を忘れていることにまだ気づいていなかったのである。 (続く)
![]() 用意した資料はたったのこれだけ。大丈夫か、こんなんで? #
by james_y1964
| 2018-08-14 08:01
| 『スポルティーフで行こう!』
|
Comments(8)
2018年 08月 13日
結論から先に書けば、めでたく完走、認定となった。
![]()
コースは折り返しの往復コース。
DNFと異なり、完走の場合はトラブルも、道中に感動的なドラマも無い。それが無かったから時間内完走できたのだ。 当日までに私が工夫した事を上げるとすれば、それは『コース攻略のためのステージ設定』だろう。
訪れたことのない道を走るとなると、事前の情報収集が欠かせない。いくらズボラな私でもそのくらいは認識しているが、見たことのない風景を想像するには限度がある。主催者から提供されるロードマップを熟読するのが精いっぱい。おまけに私のPCは近年とみに動作が重くなり、ルートナビの誘導も途中からフリーズする始末。グーグルマップでコースを『バーチャル下見』する方法もあるが(ブルべの世界では珍しくない手法らしい)、もちろんそこまでのエネルギーも技術もない。
しかしイメージトレーニングは大切だ。 私は往復コースの片道を大雑把に3分割し、各ステージのイメージを分かりやすく固めてみた。それらを順次クリアーすることで、コースの消化具合を直感できるというわけだ。幼稚な方法だが、これが当日、モチベーションの維持にも繋がった。もっと長いコースに通用するかどうかはわからないが、悪くない方法ではあった。
![]()
もちろん、それだけで完走できるほど甘いものではない。毎回の事だが、私のブルべの師匠、Kさんのご助力無しにこの栄誉を得ることはなかっただろう。
同コースにエントリーしたベテランランドヌールのKさんが、終始私に伴走してくれたおかげで、全体を通して結構なハイペースに。折り返しPCの時点で、なんと一時間半もの貯金ができていたのである。 後日Kさんは『いくらなんでも、アレは速過ぎました』と謙遜されたのだが(実際、序盤で我々二人が後続グループをぶっちぎっていたシーンもあった)、根性無しの私一人では、逆にペースが遅すぎて大幅にロスタイムとなっていたはずだ。そこは大ベテランのKさんの事、適所で的確に休憩を挟んでくれ、経験不足の私を大いに支えて下さったのである。
Kさんからは出発前にも様々なアドバイスを頂戴しました。重ね重ねお礼申し上げます。
![]()
初めての認定メダルは、一生の記念品となった。 #
by james_y1964
| 2018-08-13 17:39
| シューペル・ランドヌールへの道
|
Comments(0)
2018年 07月 22日
酷暑の夏。エアコンかけっぱなしの書斎でダレまくっているジェームス吉田(J)と質実剛健号(通称ツヨシ・T)との会話。
J『暑い。殺人的な暑さだ。何処へも行きたくない。というか、何もしたくない。』 T『そう言わずにどっか行こうぜ・・・とも言えんわな、こんだけ暑けりゃ。命に係わるかもしれん。』 J『だろ?もう、サイクリングは妄想の中で我慢するしかない。』 T『それもなんだかなあ・・・。』 J『それにしても、暑さでボーっとした頭でいろいろ考えてるとだな、またよからぬ考えがよぎり始めるのだ。』 T『よからぬ考え?』 J『うむ。アレだよ、アレ。“ランドナー不要論”。』 T『おいおいおい!!何を言い出すんだよ!暑さで気でも狂ったか?!』
![]()
J『お前を復活させる以前から、自転車を取り巻く状況は昔とはずいぶん変わったものだ。』 T『それは知ってるよ。MTBブームを経て、最近のロードバイクブームだろ?けどちょっと前にツーリング車ブーム復活の兆しが見えてた時期が・・・』 J『一瞬な。兆しだけで終わったけど。』 T『・・・・・・』 J『なんでだと思う?結局、今どきのロードバイクで、ツーリングも十分賄えるって事さ。自転車だけじゃなく、バッグをはじめとする周辺機材の充実、ツーリングスタイルの変化、キャンプ用品のウルトラライト化等々・・・。』 T『ちょっと待て。ランドナーやスポルティーフの方が、ツーリングには絶対有利じゃないか。昔からそういう事に・・・』 J『私もずっとそう思っていた。だから意地でもロードでツーリングには行かない事にしている。しかし、しかし、しかしだよ?』 T『溜めるなあ。だから何だよ。』 J『逆に聞くが、サイクリングにおけるランドナーやスポルティーフ、いわゆるツーリング車のメリットって何が上げられる?』 T『そりゃ、言うまでもなく・・・』
J『なんか敵意むき出しだな。まあいい。①に関してだが、昔と違って今どきのロードは、ツーリングレベルの低速走行でも問題なく走れる。車種によっては太目のタイヤも十分履ける。あ、ここでいう太目ってのは42Bほど太いもんじゃないぞ。大半が舗装路の現代、そこまで太いタイヤは必要ないからな。』 T『本来はレースのための自転車だぞ?』 J『ロードレーサーじゃなくてロードバイク。呼び名が変わっただけじゃなく、用途自体が変わったんだろうなあ。専門的な事はわからんが、確かにマイルドな走りになっている。そして言うまでもなく、アルミやカーボンの車体はクロモリよりもメチャクチャ軽い。』 T『・・・重量関しては反論できん。』 J『②のマッドガードに関してだが。大人のサイクリストは、大雨が降るのがわかっていたらサイクリングには出かけない。なので“必需品”とまではいかないのが現実だ。』 T『ガードはツーリング車のアイデンティティなのだが・・・』 J『もちろん、付けたければ後付けすりゃいい。』 T『③は?!ロードに大荷物は積めないぞ!!』 J『それがだな・・・積めるのだ。積めるようになったのだ。』 T『へ?』 J『バイクパッキングという言葉が世間に普及したのは、ここ2、3年かな。昔だと考えられない手法で、ロードにデカいバッグを装着する方法が編み出されているのだ。そりゃ4サイドのキャンピング車にはかなわんが、そもそもそんなに荷物を積んで走る必要性が無い。日本一周するんじゃないんだから。』 T『・・・・・・』
![]()
J『うすうす、そんな時代になった事には気が付いていた。しかしそれを決定づけたのはこの本だ。』 T『あれ?この本の著者って・・・T編集長じゃんか。』 J『うむ。Tさんはクロモリのランドナーも、4サイドのキャンピングも体験している。もちろんサイクリング経験も豊富。そんなご自身の実体験の検証を踏まえての著述なのだよ。理論整然、ハッキリ言ってこの本に書かれている内容には全く反論できない。』 T『従来のツーリング車を否定しているのか?』 J『Tさんの名誉のために言っておくが、そうじゃない。趣味としてのツーリング車に敬意を表した上で、実用的観点から、今日の自転車ツーリングのスタイルを提言している内容だ。』 T『それがつまり、これからはロードバイクでツーリングするのがベストだよ、と?』 J『そういう事だ。もし今からサイクリングを始める若者がいれば、私はこの本をプレゼントして、迷わず軽量ロードバイク購入を進めるね。ランドナーでもスポルティーフでもなく、な。』 *****************************
T『そうか、もう俺たちの時代は終わったのか・・・・もはやランドナーやスポルティーフでツーリングするのはノスタルジーに過ぎないのか・・・・・・』 J『おいおい、早とちりするなよ。私が考えているのは、その逆だ。』 T『え?ツーリング車でサイクリングするのが不合理で時代遅れって散々言っておいて・・・・だから“ランドナー不要論”じゃなのか?』 J『スマン、言葉が足りなかった。いいか、よく聞いてくれ。ツーリングにおいての利便性は、従来の旅行車は絶対に負けていない。それは間違いない。どうしても敵わないのは重量だ。クロモリのフレーム、鉄パイプのキャリア、帆布製のバッグとか。』 T『それはそうだ。重さだけは逆立ちしたって勝てんよ。』 J『じゃあ、重量に関してだけ、目を瞑ったとしたら?実際、平地を走っている間はそれほど気になるものじゃない。レースじゃないんだからな。登り坂だと軽いに越したことは無いが、そこで重要なのはむしろギア比だ。ペダルを踏んでいる時は、意外と気にしていないものさ。少なくとも鈍感な私はな。』 T『だとしたら・・・・』 J『オマエやウララ、メイは、良くも悪くもノスタルジーというフィルターを通して組み上げられている。特にオマエの場合は、設計思想が30年前のそれだ。現代のバイクパッキング理論のロードバイクに対抗するなら、キャリアの造形を含め、根本的に改変する必要がある。』 T『なんか話が大きくなってきたーっ!』 J『ランドナーやスポルティーフを否定するのではない。かといって、過去を懐かしがるのではない。ツーリング車のフォルムは崩さず、現代のサイクリングシーンにおける実用上、最良の姿に組み直すのだ。』 T『おおお!』 J『名付けて“ツーリング車復権計画”。かなり長期かつ大掛かりな作業になるので、覚悟しておくように。少なくとも私は、オマエたちをさしおいてロードバイクでツーリングするなんてことはあり得ないから。』 T『おおおおお!!相棒~っ(涙)!!』 #
by james_y1964
| 2018-07-22 11:17
| 『書斎にて』
|
Comments(11)
2018年 07月 01日
2018年 01月 28日
![]()
ようやくコースに戻った私の闘志を打ち砕くように、海風がまともに打ち付けてくる。 “海岸線の風が収まっていればいいのですが・・・” 出発前に聞いたKさんの言葉である。横(西)から、時には正面(北)から。おまけに行く道は海岸線のアップダウンで、これだけの強風は相当の負担になる。しかし、もう後がない。とにかく走るしかないのだ。 歯を食いしばりながらインナーローにギアを落とした瞬間・・・・ガリガリッという音とともに、ペダルを踏む足にチェーンが外れる感触が走った。 (なんだ?!何が起こった?!)
(ロー側3枚が・・・全然使えないじゃないか!!)
ふと、先程のコンビニで自転車が強風で倒れたことを思い出した。あの時にRメカを直撃したに違いない。ガイドプレートがやや内側に向いているような気がするが、単にプレートが変形したのか、パンタグラフがダメージを受けているのか、取り付け部に影響が出ているのか・・・・目視した程度では判断がつかない。そして、デリケートな昨今のディレーラーを調整する知識は持ち合わせていない。
この先には、“壁”と噂される後半最大の難所、日の岬の激坂が待っている。インナーローなくして、そこを通過できるとは思えない。そもそも、そのために34TのスプロケとRメカを新調したのだ。それが使えない以上、もう走れない。ただでさえパンクでタイムロスしたというのに、これでは完走の可能性は限りなくゼロに近いではないか・・・。追い抜いていく参加者の姿も、ほとんどなくなっていた。絶望感に包まれ、私は道端で途方に暮れてしまった。まだ半分しか走っていないのに、もうダメなのか。またDNFなのか・・・・・・・・・・・・いやまて、それでいいのか?
(馬鹿野郎!!何のためにここまで走って来たんだ!!まだ昼じゃないか。20時までに帰ればいいんだ。最後まで諦めてたまるか!ペダルが踏めないわけじゃない。まだ走れる!!)
完走は困難かもしれない。しかし可能性はゼロではないのだ。私は日御碕に向け、渾身の力で再びペダルを踏み始めた。
強風に苦しめられながら、どうにか日の岬への分岐に到着。少し進むと、“壁”は私の前に立ちはだかった。この激坂を上るには、何としてもインナーローにチェーンを落とさなければならない。 (頼む、頼むから入ってくれ!!)ぺダルを踏む力を加減しながら、祈るような気持ちでシフトダウンする。カシャ、カシャ・・・という音とともに、何とか34Tに入ってくれたチェーン! (よし、これならなんとかなる!とにかく登るんだ!止まっちゃダメなんだ!) 相変わらずペースは遅いが、それでも登れる。しかし激坂とはいえ、勾配には緩急がある。少しでも緩くなったら一枚でもシフトアップすることで、リズムを崩さずに登ることができるのだが、坂の途中で変速すると、再びローに落とせる保証はない。スピードを維持するよりも、ペダリングのリズムが狂う事による消耗が辛く、歯がゆい。 通過チェック4:日の岬(参考タイム15:18)フォトコントロール ![]() 時刻は15:25。申告用の写真を撮っている若いライダーに声をかけると、彼らのスタート時刻は7:00とのこと。私が6:30スタート組であることを告げると、彼は気の毒そうな表情を浮かべた。 『多分、かなり頑張らないといけないですよ。』 その言葉に後押しされ、早々に来た道を引き返す。
私がかろうじて1:1のギア比で越えてきた坂道を、何人かのライダーが押し登っている。おそらくそこまでのローギアを装備していないのだろう。 (彼らが最終組の7:00スタートだとしても、まだここを押しているようでは・・・) しかし他人を心配する余裕はない。日の岬を後にした私は、海岸線に沿って延びるアップダウンの道を走り始めた。
小まめなシフトチェンジは体力の消耗を抑え、巡航速度を最大に保つことができる。ところがRメカが不調の今、思うようにコントロールできない。 坂道に差し掛かるとシフトダウンするが、ロー側3枚を残したまま、フロントをインナーに落とす。そのままでは足が余るので、一旦何枚かシフトアップしてから、徐々にロー側へ。急坂が近づくと、スプロケットを目視しながら全神経を集中して、最大ギアの34Tに落とし込む・・・・そして数回に一度は変速に失敗し、立ちゴケを食らうのだ。そんな事を、何度も何度も繰り返さなければならないのである。
これだけの操作がいかに煩わしく、消耗を強いられるか。さらに、海沿いに出てから相変わらず打ち続ける強風。そしてなにより・・・・終盤のステージであるこの海岸線の道は、私の予想を大きく裏切るものだった。
![]() ![]()
改めてコースの勾配図をご覧いただきたい。コース後半において、日の岬の激坂を終えた後は、海岸線のアップダウンがゴールまで続いている。この“海岸線のアップダウン”を、私は地元瀬戸内のイメージを浮かべていた。すなわち《うねりながら続く緩やかなアップダウン、登っては下りを繰り返す道を根気よく走り続けると、ゴールまで走り通せるはずだ・・・》
実際は大きく違っていた。1:1のギア比でなければ登れないような激坂が、小さいながらも次々と襲い掛かってくるのである。和歌山の海岸線が押しなべてそうなのかは知らないが、体力の消耗した後半にここまでやられるとたまったものではない。
(完全に騙された・・・このコース最大の難所は、黒沢でも日の岬でもなく、終盤に横たわるこの海岸線エリアだったのだ!!)
勿論ベテランランドヌールはコース図を見ただけで予想できたことであろうし、登りでヘロヘロの私をスイスイ追い越していく参加者もいるくらいだから、これは貧脚ライダーの言い訳かもしれない。いずれにせよ、それに気づいた頃の私にエネルギーはもう僅かしか残されていなかった。
PC2:白崎海洋公園(11:09~17:02)レシート取得orフォトコントロール PC2には17:12、かろうじて明るいうちに着くことができたが、すでに売店は締まっている。写真を撮るには撮ったが、ブルべカードに記された受付タイムは過ぎている。ルール上はこの時点でDNFなのかもしれないが、私はまだ走り切るつもりでいた。少なくとも規定の20:00までにゴールする希望だけは捨てていなかった。
![]() もうほとんど参加者の姿は見かけなくなったが、先客に一組のカップルが。 『このコース、ホント、きついですねえ。』 カップルは苦しそうにこぼしたが、写真を撮り終えるとあっという間にその姿は見えなくなった。
ここから先はスタート地点まで、文字通り“帰るだけ”である。 紙地図はバックの中にあるし、GPS画面を拡大すれば残りコースの概略はわかる。しかし私はそんな気になれなかった。それを知るのが怖かったのだ。 気が付けばすでに真っ暗。コンビニも無い漁師町を抜け、対向車もこない県道を走り、ひたすら国道への合流ポイントを目指す。すでに参加者に追い越されることも皆無になっていた。
初めてこのコースをDNFした際、残りの道をショートカットして海南に戻ったのだが、確か海岸線の国道を上り詰めた先から、海南中心部の輝くネオンが見下ろせたはずだ。 しかし走れど走れど、道は内陸に向かっていく。 (まだだ、海南の明かりさえ見えれば、残り30分もあればゴールできる。もう少しで海南市に戻れるんだ。) しかし無情にも、目前に現れた標識には“有田市”の文字が。まだ有田を通過しなければならないのか・・・ (畜生!畜生!畜生!明かりは、マリーナシティーの明かりはまだか!まだなのか・・・?!)
ようやく海南市に入り、最後の力を振り絞って国道を北上するも、GPSの指し示すルートはさらに左へ迂回し、国道から外れた住宅街の方に延びている。自販機の横で立ち止まると、コースは急坂を超えて、どこまで続くかわからない闇の中へと延びている。
時計の針は・・・・19:30。その瞬間、私の中で何かが折れる音がした。
携帯電話でKさんに連絡を取った後、自販機の脇でへたり込む。本当は本部にDNFの連絡を入れなければならないのだが、もうそんな判断もできなくなっていた。半ば気を失った状態で、どのくらいへばっていたのかわからない。ようやく正気を取り戻し、フラフラでコースを辿る。ゴールまで目の前という幹線道に出て、遅ればせならが本部に連絡を入れて、私の3度目の挑戦は終わったのだった。 (この項、終り) #
by james_y1964
| 2018-01-28 14:28
| シューペル・ランドヌールへの道
|
Comments(3)
2018年 01月 21日
三度目の200㎞ブルべである。生まれて初めて参加したのが2年前の同コース。当時はブルべの何たるかも知らず、天候不順とはいえ玉砕も仕方のない有様だった。
![]() ![]()
今回は違う。装備も整え、曲がりなりにも足慣らしを済ませた。万全の体制で走り切るつもりである。前泊は前回も利用したスタート地点近くのビジネス民宿。深酒も避け、暖房を効かせて床に就いたのだが、私はすっかり忘れていた。この宿は壁が薄く、夜通し雑音が途切れないことを。
まずは今回もお世話になるHuret2100さんこと、Kさんと再会。私のブルべの師であり、サイクリング趣味の大先輩でもあるKさんからは、スタート前からたくさんのアドバイスを頂戴している。 (今回こそ、認定じゃあ!)という思いが改めて沸き上がってきた。天候は回復し、今日一日、平野部では雨も降らないだろう。
ギアを上げず、回せるだけ回す走り方だと、先行ライダーと同スピードになる。 (よし、このまま行こう。スピードを上げるのは体が温まってからでいい。) 大切なのは『止まらない事』。ブルべの基本中の基本であるこの教えだけは死守しようと思う。
通過タイムは6:49。良いペースだが、まだまだ始まったばかりなので参考にはならない。ペットボトルの温かいお茶を購入し、ボトルに詰め替えてすぐにスタート。談笑するグループもいるが、当方にそんな余裕はない。単独走行になるが、今回はGPSを装備しているので何の不安もない。
急がず焦らず油断せず。マイペースで走っていると、後続ライダーの集団に追いつかれた。先を譲ろうとするも、だれも追い越してくれない。仕方がないのでそのまま走るが、集団を先導しているようで悪い気はしない。もちろん錯覚だが、自分が道を間違えていないか、時折後続を確認するのは小心者の証である。先導走行は貴志駅の手前まで続いたが、信号待ちの際に先に行ってもらう。慣れない事はプレッシャーとなり、負担が積もる気がしたからだ。
![]() 貴志駅で写真を撮り、この後に控える上りに備えて防寒用アームカバーを脱ぐ。そうするうちに集団は次々と走り去り、あっという間に一人ぼっちになってしまった。しかし時刻はまだ7:40。ペースは決して悪くはない。 (焦るな、焦るな。止まりさえしなければいいんだ。) トイレを済ませ、再びサドルに跨った。
紙地図併用ならある程度先が読めるのだが、GPSの誘導に頼り切った場合、その点がおろそかになる。『平面を走る』のではなく『線上を走る』というイメージか。普通のサイクリングが持つ“道に迷う、道を迷う”といった楽しみは疎外されるだろう。ブルべでは仕方ないが、自分のサイクリングにはGPSは合わないなあ、と思う。
52×11という、普段使う機会の無いトップギアで一気に下る。下りは貴重な時間稼ぎのステージだ。平野部に戻り、(ああ、前回はあそこの店の前で濡れた地図を広げて現在地を確認したなあ)などと思いつつ、再び登りに差し掛かる。この先のピークにあるのが通過チェックである道の駅、しらまの里だ。前回はその手前でギブアップしたので、川沿いを上るこの道には感慨深いものがある。しんどいことはしんどいが、先の黒沢程の斜度ではない。ぐんぐん登ると、前回辿り着くことの叶わなかった道の駅、しらまの里が見えてきた。 通過チェック3:道の駅 しらまの里(参考タイム!10:30)有人チェックorレシート取得 Kさんからは、しらまの里に10:00に着けば大丈夫、とのアドバイスを受けている。ドキドキしながらチェックを受けると、9:58! (よし、これならいける!) この先しばらく続く下り基調の道に備え、ウインドブレーカーを着込み、そそくさと出発。 下り坂は期待したほど長くなく、アップダウンが延々と続く。前半の山場、二つのピークを終えて緊張感が少し緩んだ事は否めず、ややペースダウン。それでもどうにか山間部を終え、下界の空気を感じるころには小雨も上がった。海沿いの国道に出てすぐのところに、PC1のコンビニがあるはずだ・・・と思いきや、無い。実際はもう少し走った後、それも小高い丘の上にコンビニの看板は意地悪く立っていた。 PC1:ファミリーマート切目口店(9:41~13:42)レシート取得 このPCが107.7㎞だから、ほぼ中間地点である。参加者の多くが昼食を取るポイントでもあり、店の周りには立てかけられた自転車と、座り込んで食事を取るライダーが多数。 ここに12:30に着くことが目標だったが、すでに12:40分。決して悪くはないタイムだが、あまり余裕はない。自分の実力では、あまりゆっくり休憩を取る時間が無いのだが、体が冷え切っており、このままではマズイという自覚はある。 (よし、割り切って昼食休憩を取ろう。温かいものを食べて、13:00には出発だ。) カップ麺(担々麺)とレンジで温めてもらったおにぎり2個を腹に入れていると、私の自転車を起こしてくれている人がいる。どうやら柵に立てかけていた自転車が強風で倒れたようだ。お礼を言って、マシンに異常がないか確認。ハンドルバー右側に装着したサブライトを直撃したようだが、問題なく点灯。換装したばかりのRメカ(アルテグラ)に傷がついたのは悲しかったが、自分にとってここは戦場、そんな事は気にしていられない。
(うわ!さっきの転倒でヘッドパーツがイカれたか?!)と焦ったが、前輪を持ち上げてみても異常は無い。恐る恐る走り出してみると、Fタイヤがぺっちゃんこではないか!ここにきて痛恨のパンクである。 (焦るな、焦るな。これもブルべだ。15分以内に修理すればいいんだ。むしろ手間のかかる後輪じゃなくてよかったと思え。) しかし人間、落ち着けと思えば思うほど焦るものである。チューブの入れ替えをぞんざいに行った結果、再びチューブに穴が。2本目のチューブを大汗かきながら今度は丁重に入れ替える。ようやくスタートする頃には13:40になっていた。 (もう替えチューブは無い。時間的な余裕もない。膝がどうこういっている場合じゃないぞ。後半はひたすらぶっ飛ばすしか無い!) まさかこんな事になろうとは。しかしこの先に本当の地獄が待ち受けていることを、この時点で私は知る由もなかったのである。 (続く) ジェームス吉田を襲う悲劇とは?!次回後編『死闘編』にご期待ください!! #
by james_y1964
| 2018-01-21 10:23
| シューペル・ランドヌールへの道
|
Comments(7)
2018年 01月 03日
2018年1月2日。夜も明けていない早朝5時、起き抜け早々慌ただしい様子のジェームス吉田(J)と、あきれ顔の質実剛健号(通称ツヨシ・T)の会話。
T『おめでとうございます・・・って、なんだよバタバタと。』 J『言ってなかったっけ?6時からスタートするつもりだから、早くしないと間に合わ T『だから何が?』 J『えーっとな、来る1月6日に、200キロブルべの雪辱戦に参加するのだよ。で、 T『トレーニングか。じゃ俺の出番じゃないのね、やれやれ。で、どんなコース?』 J『さぬき七福神ってのがあってな。県内の社寺が7つ、ぐるっと回ったらちょうど
T『確かにそのくらいで完走しないと、本番がおぼつかないだろうな。』 J『そういう事。あ、もうこんな時間か。じゃ、行ってくる。』 T『気を付けてなー。』
******************************
T『なんだなんだ、まだ15分しか経ってないぞ!忘れ物か?』 J『腹が冷えて具合が悪くなってきた。トイレ、トイレ~っ!!』 T『何やってんだよ、もう!!』
******************************
![]() ![]() ![]() ![]() ![]() J『結局スタートは6時45分。ゴールの白鳥神社に着いたのが12時15分だから、 T『だろうな。ま、これで一応の自信はついただろうし、神様仏様をいっぺんに7つも J『いや、それがだな・・・』 T『ん?』 J『実は境内入り口で写真撮っただけで、全然参拝してないのだ。』 T『おいおい、なんでだよ!七福神のお参りに行ったんじゃなかったのか?』 J『それぞれの社務所で受け付けやってたら、その都度10分近くロスタイムになると T『・・・そうか。まさか奉拝料をケチったわけじゃないだろうな。』 J『うっ・・・・・・・』 T『図星かよ!!この罰当たり~っ!!』
・・・というわけで、一年の始まりです。今年も拙ブログをよろしくお願いします~! #
by james_y1964
| 2018-01-03 08:46
| 『書斎にて』
|
Comments(6)
|
ファン申請 |
||