最新の記事
カテゴリ
初めて読まれる方へ 『Project究極のランドナー』 『東かがわ市右往左往』 『足の向くまま同行二輪』 『同行二輪特別編・TOMへの道』 『ランドナーレストア入門』 『サンツアーよ、永遠に』 『P.究極のスポルティーフ』 『書斎にて』 『阿讃の峠と温泉と』 四国讃岐の片隅ミーティング 小説『幻の峠』 『スポルティーフで行こう!』 『讃岐旧街道を走る』 『阿波五街道を走る』 シューペル・ランドヌールへの道 旧街道で四国一周! 憧れの旅、とっておきの旅 以前の記事
最新のコメント
最新のトラックバック
検索
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2015年 09月 30日
2015年9月19日(土)。仕事を半日で切り上げたものの、出発準備は終わりそうもない。荷物の最終チェックに忙しい私の横で、入念におめかししたウララが頬を染めながら呟いた。 『いよいよですね、憧れのTOM(トーエイオーナーズミーティング)。ああ、私もとうとう社交界デビュー・・・』 実際この一か月間、私は彼女の輪行仕様化とドレスアップの為に、休日の時間を全て注ぎ込んでいた。錆びた小ネジをステンレス製に交換し、ピカールで磨き込んだガードにワックス掛け。遂に訪れたウララの晴れ舞台、彼女に恥をかかせてなるものか。 『ま、あまり気合いを入れ過ぎない事だな。真正魔物自転車が溢れるTOMだ。オマエなんか、だーれも見向きもしないさ。』 『ひどーい!ご主人さまの意地悪!』 そう言いながら、自分の愛車がナンバーワンと思っている私。 『ところで今回のコースですが、日本海側からTOM会場に向かうのですね。』 『うむ。JRで富山県の高岡市に前泊して、明日、国道経由でTOM会場の飛騨高山を目指す。途中、でっかい峠が一つあるが・・・』 『平気です!トリプル化してますし、国道でしょう?へっちゃらです!』 『いや、それがだな・・・』 『ご主人さま、何か問題でも?』 『いや、何でもない。とにかく頑張って高山を目指そう。』 『はーい!』 浮かれるウララに、私は言えなかった。その国道が、いわゆるアレな事を。ま、いいか。現地に行けばすぐに分かる事だし・・・。 定刻17時16分、特急うずしお22号は三本松を出発。この便は岡山まで直行するのでありがたい。岡山からは新幹線、新大阪からは在来線特急に乗り換え、更に金沢で第三セクターの普通列車に乗り換える。これは北陸新幹線が開通した為の“弊害”で、新幹線に並行する北陸本線の区間はがバッサリと三セクに移管された為だ。新幹線開通前まで、高岡は特急の停車駅だった訳で、乗り換え時間を含めると一時間近いロスタイム。利用客としては不便極まりないが、そんな不満は鉄道会社の偉い人達には届かないのだろう。 高岡には23時39分到着。ウララを組み立てて駅前ホテルにチェックインする頃には、既に日付は変わっていた。 9月20日(日)、7時10分ホテル出発。 『おはようございます、ご主人さま。昨夜も遅かった事ですし、もっとゆっくりなさったら良かったのに・・・』 『そうはいかん。Tさんが高岡に到着するまでに、市内観光を終わらせとかなくちゃ。』 今回は、東京からTOMに参加するT氏と3日間同行する予定である。氏が新幹線で新高岡に到着するのは8時39分。スケジュールの関係で、合流後は直ちに出発する計画だ。 『ところでご主人さま、そのTさんって、どんな方でしたっけ?御前崎オフでお会いしたかもしれませんが・・・』 『Tさんか・・・ある時はフィギュアの造形師、またある時は神出鬼没のランドヌール、しかしてその実態は・・・』 『実態は?』 『自転車雑誌の編集をされていると聞いているのだが、それとて世を忍ぶ仮の姿、という人もいる。謎のベールに包まれた人物だ。ひょっとしたらかなりアブナイ人かもしれん。』 『ご主人さま、なんだか怖いです!』 勿論冗談だが、真面目なウララはかなり本気にした様子。 発展させたその人である(という事を案内板でお勉強)。 線路をまたぐ他は無い。窓からは交通の要所であった歴史が刻まれた 広大な操車場が見下ろせる。 早朝の場合、通常の観光施設はまだオープンしていない。よって車窓観光同様、入場料不要のスポットを巡るしかないのだが、高岡市内にはそんなポイントが充実している。ドラえもんの散歩道(キャラクターのブロンズ像)、高岡大仏、金屋町の古い街並みを駆け足で観光し、8時30分に真新しい駅舎の新高岡に到着。程なくして改札に、笑顔のT氏が現れた。再会を喜び合った後、T氏はTOEIスポルティーフを光速で組み上げる。その姿を見ながら、ウララが小声で囁いた。 『Tさん、優しそうな方で安心しました。私はてっきり、もっと怖い方か、何て言いうか・・・』 『何て言うか?』 『変態さんだったらどうしようかと・・・』 『こらこらこらーっ!』 彼女の失礼な発言は、幸いT氏には聞こえていない様子。出発前の一服をくゆらす氏が思案するのは、本日のコース走破の戦略か、はたまた次回作成フィギュアのキャラクターか・・・。 (続く)
by james_y1964
| 2015-09-30 21:52
| 『同行二輪特別編・TOMへの道』
|
Comments(14)
Commented
by
Huret2100
at 2015-10-01 09:30
x
楽しそうなスタートですね!新しいリュックサックか?と思いましたが、よくみたら前後のバッグでした。続編お待ちします!
0
Commented
at 2015-10-01 16:49
x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented
by
cyclotourist at 2015-10-01 18:35
Commented
by
やっぱりSW
at 2015-10-01 20:04
x
おそろのバッグ、好感が持てます。ショルダーベルトでひと繋がりにしていますが、上手く処理するとランドセルみたいに背負えるんじゃ・・・ヨシダシステム バッグ編って風に。
Commented
by
やっぱりSW
at 2015-10-01 20:06
x
BSのFBシリーズみたいな色遣いもヨロシイですね~。
Commented
at 2015-10-01 21:04
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented
by
james_y1964 at 2015-10-02 19:07
会社のPCからこんばんはー(こらこら!)。
TOMから帰還後、嫌がらせのように膨大な量の仕事が・・・(大泣)。なーんもできなくなっております!!! 皆様へのレスが遅れまして、大変失礼しております事、ご容赦くださいませ・・。
Commented
by
james_y1964 at 2015-10-02 19:10
Huret2100さん、ご無沙汰しております。
そうです、Fバッグとサドルバッグです。輪行時、サドルバッグの運搬に頭を悩ませておりましたが、今回この様な方法を編み出しました。Fバッグの上に載せて、そのショルダーストラップを通しただけですが、この方法、なかなか使えますよー。 続編、急ぎますね!(と言ってもまだまだ時間が作れない・・・)
Commented
by
james_y1964 at 2015-10-02 19:13
Commented
by
james_y1964 at 2015-10-02 19:17
あわわわ、Tさんご本人の登場!何から何までお世話になりました!
>ああ〜、ついに僕は いえいえいえ、決して変態さんではありませんです、アレはウララさんの誤解というか勘違いでして! 二人、じゃなかった、二台の怪しい道行のストーリーは・・・・ゴメンナサイ、なんか昼ドラみたいになりそうで、私には書けそうもありませ~ん!
Commented
by
james_y1964 at 2015-10-02 19:23
やっぱりSW さん、こんばんは!TOMでもっとお話ししたかったですう。
バッグ、良いっしょ!ランドセル式・・・うーむ、検討する価値アリかも。どなたか先達がやられてませんかね? >BSのFBシリーズみたいな スルドイですねえ。そもそもこの自転車には、FB-B17(後ろ開き)を採用するつもりだったのですが、サイズが全く合わなくて断念した経緯があったのです!(ちなみにGAMIさんの自転車にはピッタリ) 秘蔵のバッグは結局お嫁に行きました・・・
Commented
by
james_y1964 at 2015-10-02 19:28
内緒のkさん、こんばんは!なかなかupできずに悪戦苦闘しております。くっそー、早く書きたい・・・
輪行仕様への改造経緯、華々しく解説しようと思っていたのですが、完成後、微細な不都合が発覚!改良の余地ありとなりまして、それが解決してから改めて発表したいと思います。 今回全泊した高岡の宿は南口のホテルでしたが、北口が表のようですね。アッチの方には飲み屋さんがいっぱい?次の機会にはぜひそちら方面の散策も(笑)。
Commented
by
やっぱりSW
at 2015-10-02 19:29
x
それにしてもフロントバッグ・ステム・サドルトップ・サドルバッグが見事にツライチで配置され美しい‼ パクりたくなります~。
Commented
by
james_y1964 at 2015-10-03 05:03
やっぱりSWさん>いやあ、それほどでも~(笑)。
私はFバッグがステム上に飛び出すのは絶対ダメで(今どきのロードバイク向けバッグがそうですな)、オーダー採寸時に、ずいぶん念を押したのです。 とはいえ、容量やバッグとしてのデザインの事もありますから、15mmオーバーくらいなら許容範囲かな、と思ってたのですが・・・・・ 結果オーライ💛!RSAサンバッグスさんのお手柄であります。
|
ファン申請 |
||