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2013年 03月 18日
東かがわ市うどん事情
春の足音が近づく書斎。走りに行きたくてうずうずしている質実剛健号(通称ツヨシ・T)と、例によって眉間にしわを寄せているジェームス吉田(J)との会話。 T『あのさあ相棒、さっきから何を難しい顔をしているの?もう暖かくなってきたことだし、 そろそろ何処かへ走りに・・・』 J『それはそうなんだけどな。いや、じつは以前主催したうどんポタ、またやってほしい ってリクエストを頂戴してるのだ。それであれこれ考えていたのだが・・・』 T『いいじゃん、うどんポタ。何か問題でもあるの?』 J『それがだな、前回立ち寄った東讃の名店権平うどんが去年、いきなり閉店して しまったのだ。』 T『えーっ!知らんかった。あの店、ずいぶん繁盛してたのに。何で?』 J『店主がうどんを打てないほど、腕を痛めたんだったっけ。HPに書かれていたけど、 そのHPも消滅してしまった。東讃を代表する老舗だったからなあ。残念でならない。』 『やってます』の看板を見た途端、涙が出そうになった。そんな写真は悲し過ぎて とても撮れない。 T『権平が閉店かあ・・・』 J『閉店したのは去年の夏だったと思うけど、あちこちのブログで惜しむ声が書かれている。 しかしだな、ここ1、2年で閉店したうどん屋は権平だけじゃない。三本松の大浜だって、 突然閉店したからなあ。』 T『そこはうどんポタでは立ち寄らなかったな。』 J『腰もそれ程強くなく、味にうるさい人には物足りなかったかもしれない。しかし家庭的な 味というか、隠れ家みたいな店でな。なんだかほっとする雰囲気が好きで、ちょくちょく 食べに行ってたんだ。私は好きな店だったから、突然の閉店は残念だった。』 T『馴染みの店が無くなるのは寂しいもんだな。』 J『うん、特にうどん屋はそうだな。権平はブームになる以前から地元に愛されていたから なあ・・・・しかし旧大内町にはかつて、忘れてはならない名店があった。もはや伝説の店 と言っていい。』 T『なんだよ、その大げさな前振りは。』 J『その店の名は平(ひら)。三本松高校のすぐ近く、国道11号線沿いにあった 一般店だ。』 T『あったって事は当然、今は無いんだろ?』 J『うむ。もう随分昔に閉店した。閉店の理由は、確か親父さんの体調不良だったと思う。 何せ私が通っていたのは高校生の時代だからなあ。』 J『もう30年以上昔の話じゃないか。』 T『それでもあの味は忘れられない。特に美味かったのがざるうどんでな。冷水で 締められた麺はうっすらと黄みがかかっていて、表面は瑞々しく、しっかりと腰が あった。かと言って硬くも無く、いくらでも胃袋に収まるうどんというのは、ああいうのを 言うんだろうなあ。つけダシの薬味はネギとワサビと、贅沢にもウズラの生卵! それにお好みでゴマを擦り入れて食するのだ。生卵がダシの辛さをマイルドに整えて、 それが絶妙にうどんに絡まり、ああああ、あの一口目の至福の瞬間と言ったら・・・・・・』 J『・・・おーい、帰って来ーい。』 T『スマン、ついトリップしてしまった。ちなみにこの平、店内に桂米朝の写真と色紙が 飾られていてな。』 T『桂米朝?あの人間国宝の?』 J『うむ。米朝師匠、高松公演が終わると必ず立ち寄っていたらしい。わざわざクルマを 走らせて。まあとにかく私が知る中では、平は讃岐うどんの名店の中でも筆頭の味を 誇っていたと思う。“讃岐うどんの本場は西讃で、東讃には美味いうどん屋はほとんど 無い”とほざくうつけ者がいるけれど、そんな輩には“平のうどんを喰ってから言え!” と言いたいね。』 T『そんなこと言ったって、もう無いんだろ?』 J『・・・返す返すも残念だ。』 T『とにかく、うどんポタをやりたいね。暖かくなったら。』 J『賛成!新旧問わず、美味い店を開拓しとかなくっちゃ!』 (この項、終り)
by james_y1964
| 2013-03-18 00:52
| 『書斎にて』
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Comments(17)
知らない間に色んな店が閉店を…
うどんだけじゃなくて、元地元民としては 小倉のパン屋が無くなってたとか 本物のシロクマの剥製置いてあった 南新町のレストランミカサがもうないとかがショック。 旧長尾街道沿いの多田製麺所はまだ健在なんだろうか 平木商店街の足立書店はまだあるんだろうか? いやーまさか自転車つながりで 地元の人と出会うとは思いませんでした
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ボードマン
at 2013-03-18 10:44
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企画、楽しみにしております。
高松集合ならフェリーで、のんびり行けますから(笑) 谷川米穀行きたくなってきたなぁ〜 あ、いつも行こう行こうと思って「がもう」に 行けてないんですよねぇ。ミーハーかな?
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ryo
at 2013-03-18 11:36
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泣。
権平の閉店は父親から聞いてました。平の閉店以上のショックだったかな。 平が閉まったときにはまだ、そんな貴重な店だという意識がなかったから。 ここにさえ行けばいつだって満足できるうどん屋があるっていうしあわせ、そんなことすら少なくなっていく…ってのはおっさんのノスタルジーか? しかしなぜ、東讃の名店がなくなっていくのか…
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R
at 2013-03-18 14:32
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>東讃には美味いうどん屋はほとんど
無い”とほざくうつけ者 すいません。それは私です。 >そんな輩には“平のうどんを喰ってから言え!” すいません。不快な思いをされていたんですね。まったく気づかいが欠けていましたことを深くお詫びして、二度と口にしないことを約束します。
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ジェームス吉田
at 2013-03-18 16:31
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取り急ぎ会社のPCからこんにちは(こらこらこら)。
>Rさん え?そんなこと言われてましたっけ?初耳ですけど・・・ 確かに『東讃には少ない』という会話はしたかもしれませんし、私自身よく口にします。けど『ほとんど無い』とは言われたことはないと思いますが・・・ (続く)
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ジェームス吉田
at 2013-03-18 16:50
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誤解を招く表現だったかもしれませんが、あの文言は実は他でもない、一部同県人に対するものだったのです。
うどんブーム以来、さまざまな情報が飛び交い、その中で『本場は中讃・西讃』というのが定説(?)になってしまった様です。 その尻馬に乗った一部の西讃県民が得意げに 『東にはろくなうどん屋が無いぜ』というのを耳にするようになりました(ネットの中でも)。 それが口惜しくてね、つい、あんな表現になってしまった訳なのです。(もちょっと続く)
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ジェームス吉田
at 2013-03-18 16:54
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まあ、名店が少ないのは事実ですからねえ。ちょっとヒガミが入っていないといえば嘘になります(笑)。
というわけで、Rさん、全然気にされないでください。第一、味オンチの私より、うどんに関してはよっぽどRさんの方が詳しいじゃないですか! これからもご指導ご鞭撻くださいませ・・・って、なんのこっちゃ(笑)。 というわけで、このお話はオシマイ~!
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R
at 2013-03-18 17:13
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確かに東讃岐にはうまいうどん店に出合ったことがなかったので不用意に発言をしていたのは事実です。不快な思いをさせたことについては心底申し訳なかったと思っています。ただ吉田さんの発言が自分に向けられた物ではなかったことを知り安堵しました。よそでネチネチと逆恨みを垂れ流す粘着趣味はないので直接書かせてもらいましたが、こうして思い違いを知ることが出来たのは良かったと思っています
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ジェームス吉田
at 2013-03-19 05:01
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ろすとさん、おはようございます。思いっきりローカルネタ、誰もわからんと思います(笑)。
平木商店街は学生時代(地元じゃ農大で通ってる某大学農学部)、しっかり馴染みがあり、足立書店にもお世話になりました。商店街の大半のお店は、川向うのショッピングモール《ベルシティ》完成に合わせて大半が入店、一気に活気が無くなったのを思えております・・・が、それも30年近く前の話。 お隣の池戸商店街もそうだけど、七夕祭りは今もやってるのかなあ?昭和は遠くなりにけり・・・ふうう。
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ジェームス吉田
at 2013-03-19 05:06
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ボードマンさん、ぜひお越しください・・・って、具体的にはまだ何にも考えてないのですが(汗)。そんなこんなで、地元開催は見送って高松周辺にしようかな、と。遠方から来られる方の為にも、鉄板店にご案内を検討中。(うどん的に間違い無いのはわら家、尾懸屋あたりか?)
がもうは私も未だに行った事が無いのです。だっていつも閉まってるもん(笑)。 問題はコースだなあ。走って楽しいコースとうどん屋を組み合わせるとなると、結構ムヅカシイのですよ、クルマ移動と違って。 うーむ・・・。
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ジェームス吉田
at 2013-03-19 05:14
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ryo君、ご無沙汰~。旧白鳥町民にとっては、権平ショックは私の比じゃないでしょうなあ。先日知ったんだけど、ダミ声の親父さんから代替わりしてからすぐの閉店だった様です。色々事情があったのかもしれません。『やってます』看板だけでも、文化遺産として保存して欲しいなあ。
平の味を満喫できた、幸せな世代だったのね、我々は。それにしてもホント、東讃の名店が消えていくのは寂しいねえ。ただでさえ、名店が少ないと言うのに・・・。 >おっさんのノスタルジー・・・しみじみ感じる今日この頃であります。
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さんつあ~ひ~ろ~
at 2013-03-19 22:53
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このお店は、前回のうどんポタで最初に訪れたところですね。確か私はカレーうどんを注文したと記憶しています。良いお店が無くなっていくのは本当に残念ですね。チェーン店ばかりが盛況になるようではツマラナイですから、志しある方が引き継いでいってくれるといいのですが、今のうどんブームの中でも難しいのでしょうか。
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ボンド75
at 2013-03-20 10:14
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あの権平うどんさんは、30年の営業だったんですか、ジェームスさん。飲食店に限らず、後継者を立てて続けるというお店、会社が少ないのも事実でしょうかね。自転車フレームでと申しますと、
この点を意識しています。後継者作りに関心のないビルダーさんは、避けてます。どんなに質が良くとも。一緒に生きて貰わないと、検診、診断、治療が出来ないですから。何かあったらば。スチールフレームの良さは、ここにあると思っています。これがなくなったらば、新素材の、使い捨て既製フレーム派になるかも知れませんね、私は。 物体は生きていても、製作者がいないのでは、風を切って走る自転車の値打ちが下がるような気がして。旧品フレーム愛好家さんに怒られるかな。 「それが良いんだよ、存在しないのが」と、仰られて。^^
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ジェームス吉田
at 2013-03-20 21:34
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さんつあ~ひ~ろ~さん、そうです、あのカレーうどんのお店です。
後日知ったのですが、二代目に代替わりしたばかりだった様ですね。ところがいきなりの閉店に・・・。ショックです。 ブームで失われる物も少なくない様で、複雑な心境ではあります。
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ジェームス吉田
at 2013-03-20 21:37
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ボンド75さん、こんばんは。
>一緒に生きて貰わないと、検診、診断、治療が出来ないですから う・・・一理も二理もあるご発言。確かに安心感が違います。 私の愛車達は・・・ま、大丈夫でしょう。多分・・。
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goro
at 2013-03-23 16:21
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久々に寄ってみました。
私も(プライベートな)大学CCOBランの企画をすることがあります。そこで思うのは 「幹事がルール(幹事が行きたいところに行く、コースもお任せ)」 でも同時に、幹事は参加者に楽しんでもらうべく最善を尽くす。 参加者は現地では「あーした方が良い」など口は挟まない、というのが大事だと思っています。 コースはとても大事ですが難しく考えないで楽しんで企画を立てるのが一番かと思うです。 ちなみに一回、走行距離2㎞の地ビール呑む企画、つーのもありました(笑。飲んだ後は走らないということで…?苦笑)
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ジェームス吉田
at 2013-03-23 23:31
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goroさん、お久でっす。
>「幹事がルール」 いいですねえ、それでいいと思います。ありがたい事に、私の周りの方々も文句を言う(?)タイプ人はおりませんし。 ただ問題は「参加者に楽しんでもらうべく最善を尽くす」のが大変で(笑)。うどんだけじゃなく、見所も入れたいし・・・うーむ。 >走行距離2㎞の地ビール呑む企画 いいなあ、それ(笑)!
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